「行政書士 独学」で検索したことがある人は、たぶん同じ経験をしていると思います。上から順に開いていっても、行き着く結論がほとんど同じなのです。
独学は800時間、通信講座なら500時間。モチベーションの維持に不安がある人は講座を検討しましょう。多くの人が結局は予備校に切り替えます。
独学のやり方を調べているはずなのに、読み終わるころには独学をやめたほうがいい気がしてくる。この記事は、それでも予備校に行かないと決めた人間が、いま何を考えているかの記録です。
先に結論
- 私は予備校を検討すらしませんでした。これまで独学で足りてきたからです
- 正直に言うと、この試験を少しなめていました
- やってみて、独学の弱点は3つはっきりしました。いまはそれぞれに手当てをしています
- それでも不安はあります。落ちても来年は受けません。一度きりのつもりでやっています
調べるほど独学から遠ざかる構造
まず、検索したときに何が出てくるかを確認しておきます。「独学 挫折」「行政法 苦手」「モチベーション」「3か月で間に合うか」。このあたりで調べると、上位に並ぶのはほぼ予備校・通信講座を運営している会社のページで、残りは講座を紹介するアフィリエイトサイトです。
内容が悪いわけではなく、むしろよく整理されていて役に立ちます。ただ講座を売ることが目的である以上、「独学で完走する話」は書けません。書けば商品が売れなくなるからです。
だから独学者は、調べれば調べるほど「やめたほうがいいのでは」と思わされることになります。これは構造の問題であって、誰かが悪いわけではありませんが、そういう構造だと知っておいたほうがいいとは思います。
私は検討すらしていません
ここは正直に書きますが、私は予備校や通信講座を比較検討していません。資料請求もしていませんし、費用がいくらかも調べませんでした。
理由は単純で、これまで独学で足りてきたからです。大学受験も、これまで取った他の資格も通わずにやってきたので、今回も通う必要があるという発想自体がありませんでした。
正直に言うと
この試験を少しなめていた部分があります。「これまでと同じようにやれば届くだろう」と思っていました。合格率が10%台の試験だと知ってはいても、自分の話としては受け止めていなかった。
始めてからは、その見立てが甘かったことを何度も感じています。範囲の広さもありますが、それ以上に条文を読んだだけでは解けない論点が想像より多い。判例の積み重ねで基準ができている部分は、独学だと何を頼りに理解すればいいのか分からなくなります。
やってみて分かった、独学の弱点3つ
予備校の価値がどこにあるのかは、独学で困って初めて分かりました。大きく3つあります。
1. 質問できる相手がいない
これがいちばん大きいところです。教科書の解説を読んでも意味が取れない箇所は必ず出てきますが、独学だとそこを分からないまま飛ばすしかなく、飛ばした穴は最後まで穴として残ります。
私はここをAIで埋めています。肢別を解いていて解説が理解できない問題は、その場でAIに聞いて理解してから先へ進むという形です。市販の教科書は分量の都合で削られている部分があるので、そこを補う手段としても使っています。
ただし条文と判例はAIの回答を根拠にしません。理解の助けにはしますが、最後はe-Gov法令検索で現物を確認します。
2. ペースを作ってくれる人がいない
予備校であれば週ごとに進む範囲が決まっていますが、独学では自分で決めるしかありません。決めずにいると手が伸びるのは得意な分野のほうで、苦手な分野が後ろに溜まっていきます。
そこで進捗管理のボードを自分で作って、問題単位で記録しています。章ごとに何問あって、どこまで終わったか。1問ずつに3段階のチェックがあり、済んだ日付を入れていく形です。
これがないと、進んでいる感覚と実際の進捗がずれてきます。数字にしておけば「まだ地方自治法が91問残っている」のような形で出てくるので、ごまかしが効きません。
3. 正しい方向に進んでいるか分からない
これは最後まで解決しません。本試験を受けるまで、自分のやり方が合っていたかは確かめようがないからです。
できるのは判断の根拠を確かなものにしておくことくらいで、配点は公表されている数字から逆算し、条文は原文にあたり、試験制度は試験センターの発表で確認する。これだけでも「間違った情報を前提に努力していた」という失敗は避けられます。
そのうえで、11月に結果を公開して検証します。方向が合っていたのかは、そこでしか確かめようがありません。
それでも不安はあります
ここも正直に書いておくと、落ちても来年もう一度受けるつもりはありません。働きながらまた1年かけるという選択は取らないと決めているので、つまり今年が一度きりです。
そう考えると、ここまでかけた時間が全部無駄になるかもしれないという不安があります。肢別を始めて13週間で累計167時間、1,205問のうち1,073問。この数字が11月に何も残さない可能性があるということです。
予備校に行っていれば違ったのかどうかは分かりません。行かなかった判断が正しかったかどうかも、結果が出るまで分からないので、いまはその状態のまま進んでいます。
予備校が悪いという話ではない
誤解のないように書いておきますが、私は予備校を否定していません。検討すらしなかったのは私の判断であって、それが正解だと言うつもりはありません。
上に挙げた3つの弱点は、予備校ならほぼ全部解決します。質問できる相手がいて、カリキュラムがあり、方向が合っているかを見てくれる人がいる。お金で解決できるなら、それは合理的な選択です。
独学を選ぶなら、この3つを自分で埋める必要があります。埋める手段がないまま独学に入ると、たしかにきついと思いますし、「独学は無理」と書かれている記事が言いたいのも、たぶんそこでしょう。
まとめ
私は予備校を検討していません。これまで独学で足りてきたからで、正直この試験を少しなめていた部分もありました。
やってみて分かった弱点は、質問できないこと、ペースを作れないこと、方向が正しいか分からないことの3つです。前の2つはAIと進捗管理でどうにかしていますが、3つめは判断の根拠を一次情報で固めることしかできません。
そして落ちたら来年は受けません。この判断が正しかったかどうかは、11月に受けてみないと分かりません。予備校に行っていれば受かっていた、という結果になる可能性もありますが、それも含めて合否にかかわらず公開します。
いまの進捗は独学3か月半の記録に、勉強のやり方は肢別を何周しても忘れるならにまとめています。
ご確認ください
本記事は2026年8月時点の記録で、行政書士試験の受験生が執筆したものです。有資格者による監修は受けていません。記載した判断や学習方法は筆者個人のものであり、独学での合格を推奨したり、効果を保証したりするものではありません。学習方法の向き不向きは人によって異なります。試験の出題範囲・配点・実施要領は変更されることがあるため、受験にあたっては必ず一般財団法人行政書士試験研究センターの当年度の公式発表をご確認ください。本サイトは学習の補助を目的としており、個別の法律相談には応じられません。
