独学でいちばん困るのは、自分がどこまで進んでいるのか分からなくなることだと思います。
予備校なら「今週はここ」が決まっていますが、独学にはそれがありません。放っておくと得意な分野ばかり回して苦手な分野が最後まで残り、「行政法はだいたい終わった」と思っていたのに実際は3割残っていた、ということが起きます。
そこで進捗管理のボードを作りました。といってもプログラミングはしていませんし、デザインも考えていません。AIに全部作らせています。
やったこと
- 決めたのは「何を記録したいか」だけ。画面の作りは指定していません
- 出てきたものを見て「ここが違う」と言い続けた。一発では完成しません
- とくにずれたのが日付・完了状態・進捗%の母数の3つ
- ブラウザで開くだけのHTMLファイル1枚。入力した内容はその端末に保存されます
私はまだ結果の出ていない受験生なので、これも完成した仕組みではなく、いま自分の位置を見るために動かしているものです。
何を記録しているか
記録の単位は問題数で、ここが一番のポイントだと思っています。「行政法をやった」では進捗になりませんが、行政法641問のうち何問まで終わったのかという形で持つと、感覚とのずれがなくなります。
| 記録している項目 | 中身 |
|---|---|
| 章と節 | 使っている問題集の構成に合わせる |
| 問題数 | 節ごとに何問あるか |
| 期間 | いつからいつまでにやる予定か |
| 周回 | 節ごとにチェック欄が6つ。押すと実施日が入る。%の母数は最初の3つだけ |
| 理解度 | 未着手/曖昧/なんとなく/理解した/完璧の5段階 |
| 重要度 | 節ごとに3段階 |
実際の画面がこれです。
節ごとに問題数が書いてあるので、チェックの入っていない節を見れば、どの範囲が何問残っているかが分かります。「行政法はだいたい終わった」ではなく「地方自治法のこの節とこの節が手つかず」という形で見えるということです。
画面の上部に出ている全体進捗の%は、チェック欄が何個埋まったかで計算されています。別の記事で出している「1,205問中1,073問」は、3段階すべて終わった節の問題数を数えたものです。同じ進捗でも、何を分母にするかで数字は変わります。
一発では出てきません
ここは正直に書いておくと、「こう頼めば完成します」という話ではありませんでした。やり方としては、出てきた画面を見て「ここが違う」と言い続けただけで、スクリーンショットを撮って見せながら直してもらっています。とくにずれたのが次の3つです。
1. 日付が勝手に計算される
最初に出てきたものは、問題数から自動で日程を割り振る作りになっていました。よくできてはいるのですが、実際に自分が組んだ予定とは違う日付が入ってしまいます。
結局、章ごと・節ごとの日付を全部そのまま指定して固定してもらいました。自動で賢くやってもらう必要はなく、自分の予定を入れられればそれでいいからです。
2. 済ませた分が反映されない
作った時点で私はすでに何か月か進んでいたのですが、出てきたのは全部が未着手のまっさらな状態でした。これも済んだ節と実施日を渡して埋め込んでもらっています。途中から使い始めるなら、ここは自分で伝えないと入りません。
3. 進捗%の母数がずれる
これがいちばん厄介でした。私のボードには先の周回まで見越してチェック欄が6つ並んでいるのですが、進捗%が6つ全部を母数にして計算されていて、3つ終わっていても50%としか出ません。
いま基準にしたいのは最初の3段階だけなので、「%の計算に使うのは最初の3つだけ。残りはチェックできるが%には影響させない」と指定して直してもらいました。
ここは自分で決めるしかない
「何をもって100%とするか」は、頼む側が決めないと出てきません。3周で完了とするのか、6周までやって完了とするのか。ここが曖昧なままだと、出てくる数字の意味も曖昧になります。
作るためのプロンプト
同じものを作りたい方向けに、頼み方を置いておきます。【 】の中を自分の教材に置き換えてそのまま投げてください。
プロンプト
資格試験の進捗管理ボードを、HTMLファイル1枚で作ってください。ブラウザで開くだけで動き、入力内容はその端末に保存されるようにしてください。
■ 記録したいもの
・科目 →【行政法/民法】
・章と節、それぞれの問題数 →【下に貼ります】
・節ごとに周回のチェック欄を6つ。呼び方は【教科書/1周目/2周目/4周目/5周目/6周目】
・チェックしたら実施日を記録できるようにする
・節ごとに理解度を5段階(未着手・曖昧・なんとなく・理解した・完璧)で付けられるようにする
・章ごと、科目ごと、全体の進捗%を出す
■ 進捗%の計算
母数は最初の3つのチェック欄だけにしてください。4つ目以降はチェックできますが、%には反映しないでください。
■ 日程
章と節の開始日・終了日は自動計算せず、こちらが指定した日付をそのまま使ってください。
■ 章と節のデータ
【ここに、使っている問題集の章・節・問題数を貼る】
■ すでに終わっている分
【済んでいる節と実施日があれば貼る。なければ「なし」】
デザインと画面構成はお任せします。スマホでも見られるようにしてください。
1回で完成しなくて当たり前なので、出てきた画面を見て違うところを言えば直ります。私もスクリーンショットを見せながら何度も直してもらいました。
使ってみてよかったこと
いちばん役に立っているのは、その分野を前回いつやったかが分かることです。
チェックを押すと実施日が入るので、あとから見ると「この節は7月13日以来触っていない」と分かります。これは感覚では絶対に把握できません。最近やった分野は覚えている気がしますし、しばらく触れていない分野ほど「まだ大丈夫」と思ってしまうからです。
復習する分野を、日付で決める
一問一答を頭の中で回すとき、選んでいるのはその日にやった分と、しばらく触れていなかった分です。後者を選ぶ基準が、この実施日になります。記録がなければ「なんとなく不安な分野」を選ぶことになり、たぶん偏ります。
もうひとつ、あとから効いたのが自分のペースを検証できることでした。「3日で3周」という自分のやり方も感覚で言っていただけで、実際に記録を数えて初めて確認できたものです。そして記録を見返して初めて気づいたことが、もうひとつあります。
周回数が、分野によって全然違っていた
物権と債権を並べると、こうなっていました。
| 章 | 節 | 周回 |
|---|---|---|
| 物権 | 不動産物権変動と登記(23問) | 5周 |
| 物権 | 占有権・即時取得・所有権・用益物権 | 4周 |
| 債権 | 多数当事者・契約総論・契約関連 | 3周 |
| 債権 | 契約以外の債権発生原因(43問) | 3周 |
どちらも出題頻度が高いので厚くやっている分野なのに、周回数が違います。これは手を抜いたわけではなく、覚え方の配分を変えているからでした。
分野で覚え方を変えている
物権は覚えることが少なく、少ないルールを押さえて問題文をちゃんと読めば解けます。だから問題を回す配分を多くしています。
債権は覚えていることが前提で、逆に覚えていればすらすら解けます。だから一問一答で整理する配分を多くしています。
ノート自体はどちらの分野でも作っていて、違うのは配分だけです。物権は問題集寄り、債権はノート寄りにしていたものが、結果として周回数の差になって記録に残っていました。
例外もあります。担保物権(58問)は6月24日の1日で3周して、そこで止まっています。物権の他の節が4〜5周されているなかで、いちばん問題数が多い節だけが1日で駆け抜けられていて、理解度も「曖昧」のままです。記録がなければ、この偏りには気づけませんでした。
とはいえ、作ること自体に時間をかけすぎないほうがいいとも思います。凝った機能は要りませんでした。章・節・問題数・チェック・実施日があれば十分です。
まとめ
進捗管理のボードをAIに作らせました。プログラミングはしていませんし、デザインも指定していません。決めたのは「何を記録したいか」と「何をもって100%とするか」の2つだけです。
一発では出てきません。日付が勝手に計算される、済ませた分が入らない、進捗%の母数がずれる。この3つは直してもらう前提で考えておくといいと思います。
独学の弱点のひとつは、ペースを作ってくれる人がいないことです。それを人に頼めないなら、数字で自分に見せるしかありません。
実際の進捗は独学3か月半の記録、勉強のやり方は肢別を何周しても忘れるならにまとめています。
ご確認ください
本記事は2026年8月時点の記録で、行政書士試験の受験生が執筆したものです。有資格者による監修は受けていません。紹介した方法や道具は筆者個人のもので、効果を保証するものではありません。AIが生成したものは内容を必ずご自身で確認してください。試験の出題範囲・配点・実施要領は変更されることがあるため、受験にあたっては必ず一般財団法人行政書士試験研究センターの当年度の公式発表をご確認ください。本サイトは学習の補助を目的としており、個別の法律相談には応じられません。
